APEC貿易担当相会合 ロシアの発言時に日米など5か国が退席

APEC=アジア太平洋経済協力会議の貿易担当相会合が21日、タイで始まり、ロシアの担当相が発言した際、ウクライナへの侵攻に抗議の意思を示すため、日本やアメリカを含む5か国の代表が退席したことが分かりました。

日本やアメリカ、それにロシアなど21の国と地域が参加するAPECの貿易担当相会合は、21日から2日間の日程でタイの首都バンコクで開かれています。

複数の会議関係者によりますと、初日の会合でロシアのレシェトニコフ経済発展相が発言した際、日本の萩生田経済産業大臣やアメリカのキャサリン・タイ通商代表のほか、オーストラリア、ニュージーランド、カナダの合わせて5か国の代表が退席したということです。

萩生田大臣は記者団に対して、ロシアによるウクライナへの侵攻に対する抗議の意思を示すため、事前に5か国で話し合ったうえで退席したことを明らかにしました。

今回の貿易担当相会合では、APEC域内の貿易や投資の在り方などとともに、ウクライナへの侵攻の影響についても議論されるものとみられます。

APECはことし11月に首脳会議も予定されていますが、参加する国や地域の間でロシアに対する姿勢が異なっていることから、どこまで実質的な議論を行えるのか、不透明な情勢です。