ウクライナから聴覚障害者が避難 市など生活支援 群馬 みどり

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、群馬県みどり市に、聴覚障害のある人とその家族が避難し、市などは生活を支援していくことにしています。

みどり市に避難してきたのは、ボズコ・ヴォロジミールさん(48)や、シドルチュク・オレクサンドルさん(52)ら5人で、20日夕方、成田空港に到着しました。

7歳のユディッキー・エゴールくん以外の大人4人には重度の聴覚障害があるということです。

ヴォロジミールさんとオレクサンドルさんはことし2月下旬、ウクライナの首都キーウを脱出しその後、複数の国を経由して、イタリアの避難所に身を寄せていました。

2人は8年前に日本を観光で訪れたことがあり、当時、ガイドを担当し、同じく聴覚に障害があるみどり市の吹野昌幸さんの誘いを受け、知り合いの家族とともに今回避難することになりました。

ヴォロジミールさんは、手話の通訳を通じて「日本に来てやっと安心できました。支援をしてくれる人がいてとてもうれしかったです」などと話していました。

吹野さんは、国際手話を通じてやり取りしていて「完全ではないがコミュニケーションはスムーズにできている。無事に避難できてよかった。今後も丁寧に支援していきたい」と話していました。

市は5人に市営住宅に入居してもらい、就学や就労をサポートしていくほか、市のろう者協会と県の聴覚障害者連盟も生活を支援していくことにしています。

みどり市企画課の小池俊輔課長は「5人はかなり疲れていたと思うが、到着した時とても明るい表情で安心した。きめ細かい支援をしていきたい」と話していました。