「サル痘」感染や疑いの報告相次ぐ 各国の保健当局 拡大に警戒

欧米で天然痘に似た症状の感染症「サル痘」に感染したり感染した疑いのある人が相次いで報告され、新たにカナダやオーストラリアでも確認されました。各国の保健当局は感染の経路を調べるとともに感染拡大に警戒を強めています。

サル痘は主にアフリカでみられるウイルス性の感染症で、今月7日にイギリスの保健当局が患者の発生を発表したあと今月18日までにその数が9人に増え、18日にはアメリカでもCDC=疾病対策センターが患者の確認を発表しました。

さらに19日にはカナダの保健当局が国内で初めて2人の患者が確認されたと明らかにし、オーストラリアでも患者1人が確認されたことがわかりました。この患者は最近、イギリスから帰国した30代の男性で、症状は軽くすでに医療機関で隔離されているということです。

また、フランスでも19日、29歳の男性の感染が確認され、自宅で隔離されているということです。

AP通信や各国のメディアによりますとこのほかにも
▽ポルトガルで14人
▽スペインで7人
▽イタリアとスウェーデン、ベルギーで
それぞれ1人の感染が確認されているということです。

感染の報告はヨーロッパやアメリカ、カナダ、オーストラリアに広がっていますが、現在のところ各国の感染例に関連があるかどうかは詳しくはわかっていません。

WHO=世界保健機関は各国に患者を早期に発見したり、患者に接触した人を迅速に追跡したりする態勢を強化するよう呼びかけていて、各国の保健当局は感染の経路を調べるとともに感染拡大に警戒を強めています。

官房長官「国内での感染 確認されていないが 発生動向を監視」

松野官房長官は午後の記者会見でサル痘について「重症例では臨床的に天然痘との区別が困難であり、ヒトのサル痘での致死率は1%から10%程度とされている。サル痘は、感染法上『4類感染症』として全数届出の対象になっている」と説明しました。

そのうえで「現在、日本国内での感染は確認されていないが、今後、サーベイランス強化のため、自治体などに対する情報提供を行う。引き続き、WHO=世界保健機関などとも連携しつつ、感染状況の把握に努めるとともに、発生動向を監視し、感染症法に基づき必要な対応を講じていく」と述べました。