首相とIAEA事務局長 原子力施設の安全確保など緊密協力で一致

岸田総理大臣はIAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長と会談し、ウクライナの原子力施設の安全確保や北朝鮮の核・ミサイル活動などに対し、緊密に協力していくことで一致しました。

この中で岸田総理大臣が「ウクライナの原子力施設の安全確保に向けたIAEAの取り組みを高く評価する」と述べたのに対し、グロッシ事務局長は「多くの施設がある場所で戦闘が行われており、安全確保が極めて重要な状況だ」と指摘し、原子力施設の安全確保に向けて緊密に協力していくことで一致しました。

また、グロッシ事務局長は、ロシアに占領されているウクライナのザポリージャ原子力発電所を近く訪れる考えを示しました。

一方、東京電力福島第一原子力発電所の処理水を海に放出する方針をめぐっても意見が交わされ、岸田総理大臣は「海洋放出に向けたIAEAによる科学的、客観的なレビューは、国内外の理解を得る上で大変重要な取り組みだ」と述べたのに対し、グロッシ事務局長も引き続き協力していく考えを示しました。

さらに、活発化している北朝鮮の核・ミサイル活動に対応するため、日本とIAEAで協力していく方針で一致しました。