福島第一原発の処理水放出計画 IAEA事務局長 “検証進める”

IAEA=国際原子力機関のトップ、グロッシ事務局長が萩生田経済産業大臣と会談し、政府の方針に基づいて東京電力が進めている福島第一原子力発電所の処理水を海に流す計画について、19日に現地視察をするなどして検証を進める考えを示しました。

グロッシ事務局長は18日夕方、萩生田経済産業大臣と会談し、福島第一原発にたまり続けるトリチウムなど放射性物質を含む処理水を、来年春ごろから基準以下の濃度に薄めて海に流す東京電力の計画について意見を交わしました。
会談の冒頭で萩生田大臣は、IAEAがことし2月、計画を検証するための調査団を派遣したことに触れ「処理水の放出について国内外で理解を得るうえで非常に重要だ」と述べ、引き続き全面的に協力する考えを示しました。

これに対し、グロッシ事務局長は「引き続き検証を進めていく」と答えました。

その後の非公開の会談でグロッシ事務局長は「検証を終えれば、世界中の人々が『処理水は健康や環境に悪影響を与えない』と確信を持つことができるのではないか」などと述べたということです。

グロッシ事務局長の訪日は18日から3日間の予定で、19日は福島第一原発を訪れて廃炉作業の現状や処理水の保管状況を視察するほか、東京電力との間で意見交換する予定です。

IAEAは、専門家で作る調査団の報告や今回の視察などを踏まえて、政府が方針決定した来年春ごろからの処理水放出開始までに検証結果をまとめた報告書を公表するとしています。