EU外相会議 ウクライナへ 670億円余の追加軍事支援決定

EU=ヨーロッパ連合は外相会議を開き、ウクライナに対して670億円余りの追加の軍事支援を行うことを決めましたが、ロシアからの石油の輸入禁止については、ハンガリーが反対を続けていて合意には至りませんでした。

EUは16日、ブリュッセルで外相会議を開き、ウクライナに対する支援などについて協議を行いました。

会議のあとの記者会見で、EUの外相にあたるボレル上級代表は、ウクライナに対して5億ユーロ、670億円余りの追加の軍事支援を行うことで合意したと明らかにしました。

EUとしての軍事支援は合わせて20億ユーロ、2600億円余りに上ります。

一方、協議が難航しているのが、EUが今月4日に加盟国に提案したロシアからの石油の輸入を年内に禁止することを含む、ロシアへの追加制裁案です。

制裁を実施するには、すべての加盟国の同意が必要ですが、ロシアからパイプラインで石油の供給を受けているハンガリーが反対を続けています。

外相会議でも輸入禁止に対応するためにハンガリーが必要だとする期間やコストなどをめぐって話し合いが行われたということですが、合意には至りませんでした。

記者会見では合意の見通しについて質問が相次ぎましたが、ボレル上級代表は、「これ以上長くかからないことを願うが、あと1週間かかるのか2週間かかるのか、言うことはできない」と述べ、引き続き協議を行う考えを示しました。