国内自動車メーカー 半数以上が今年度は減益予想 原材料高で

鉄やアルミなどの原材料価格が高止まりしていることを受けて、国内の大手自動車メーカーの半数以上が今年度は減益になると予想し、世界的な物価上昇で難しい対応を迫られそうです。

国内の主な自動車メーカー7社の昨年度の決算では、トヨタ自動車が最終利益が過去最高となるなど3社が増益に、日産自動車、三菱自動車工業、マツダの3社が最終損益が黒字に転換し、前の年度の業績を上回りました。
アメリカなどの主要市場で販売を伸ばしたことに加え、円安で利益が押し上げられたためです。

しかし、今年度の見通しについては、主要7社のうち4社が最終的な利益が減益になると予想しています。

車の生産に必要な鉄、アルミ、貴金属などの原材料の価格や物流費が高止まりしているためで、営業損益ベースではトヨタが昨年度と比べて1兆4500億円、日産が2570億円、マツダが1200億円、利益を押し下げると見込んでいます。
メーカー各社は、より安い材料に切り替えるなど一層のコスト削減に取り組むとしています。

ただ、ウクライナ情勢などの影響でコスト削減を上回る物価上昇が続く可能性もあり、今年度は車の販売価格に転嫁するかどうかも含め、難しい対応を迫られることになりそうです。