国交省 統計不適切処理 最大で年間5兆円余過大計上の試算

国土交通省が、国の統計の中でも特に重要な「基幹統計」をめぐってデータを二重に計上するなど不適切に処理していた問題で、外部の有識者会議が、統計のデータが最大で年間5兆円余り過大に計上されていたという試算をまとめました。
一方GDP=国内総生産の算出に使われる統計への影響は軽微だとしています。

国の基幹統計の1つで建設業の毎月の受注動向を示す「建設工事受注動態統計」をめぐって、国土交通省は事業者から送られたデータを二重に計上するなど不適切な処理を続けていたことが明らかになっています。

この問題についてデータの復元方法などを検討している外部の有識者会議が13日会合を開いて、不適切な処理が統計のデータに与えた影響について報告書をまとめました。

有識者会議は、現在残っている2020年度の調査票をもとに、データを異なる2つの方法で二重計上した場合について、それぞれ試算を行いました。

それによりますと、不適切な処理によって元請けと下請けの受注額の合計がそれぞれ
▽年間で5兆1000億円、率にして6.6%
▽年間で2兆8000億円、率にして3.6%
過大に計上された可能性があるとの結果が出たということです。

また、この統計のうち元請けのデータを用いて作成し、GDPの算出にも使われる「建設総合統計」の結果については、最大で0.6%程度上振れたと見られるものの、報告書では「影響は軽微と考えられる」としています。

会議のあと、有識者会議の座長から報告書を受け取った斉藤国土交通大臣は、「統計の信頼回復に向けて報告書をもとにことし秋までに数字の改定に取り組みたい」と述べました。

国土交通省は、二重計上の影響が生じた9年前にさかのぼってデータを改定する方針です。

山際経済再生相「GDPも計算はしっかりし直す」

国土交通省が不適切な処理を行っていた統計について、年数をさかのぼってデータを改定する方針を示していることに関連し、山際経済再生担当大臣は13日の午後の会見で「改定されたものが時系列で手に入ることになれば、それに基づいてGDPも計算はしっかりし直す」と述べ、今後示されるデータを基にGDPの計算を改めて行う考えを示しました。