北朝鮮 短距離弾道ミサイル3発発射も 国営メディアは伝えず

韓国軍は12日、北朝鮮が首都ピョンヤン郊外の国際空港があるスナン(順安)付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイル3発を発射したと明らかにしましたが、北朝鮮のメディアは一夜明けても一切伝えていません。

北朝鮮が弾道ミサイルを発射したあとに何も発表しないのは、同じスナン付近から弾道ミサイル1発を発射した今月4日と、東部シンポ(新浦)の沖合からSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルと推定される短距離弾道ミサイル1発を発射した7日に続いて、3回目です。

北朝鮮は通常、弾道ミサイルを発射した場合、空中で爆発するなど明確に失敗したケースを除き、国営メディアを通じて翌日までに発表していて、3回連続で発表しないのは極めて異例です。

これについて、韓国の通信社、連合ニュースは「国内に宣伝できる技術的な進展がなかったか、対外向けに日常的な軍事行動だという印象を与える意図があるのではないかという見方が出ている」と伝えています。

一方、キム・ジョンウン(金正恩)総書記は、12日開かれた朝鮮労働党の政治局会議で、新型コロナウイルスの感染者が初めて確認された中でも、国防に空白が生じないよう万全を期すことを命じていて、関係国は弾道ミサイルのさらなる発射や、7回目の核実験に向けた動向を引き続き警戒しています。

岸防衛相 おととし発射の「超大型ロケット砲」と同型の可能性

12日に北朝鮮が発射した3発の弾道ミサイルについて防衛省は、最高高度が100キロ程度で、距離は通常の弾道軌道であれば350キロ程度飛しょうし、日本のEEZ=排他的経済水域の外側の日本海に落下したと推定されると分析しています。

これについて岸防衛大臣は閣議のあとの記者会見で、おととし3月29日などに発射された、北朝鮮で「超大型ロケット砲」と呼ばれる短距離弾道ミサイルと同型の可能性があるという見方を示しました。

そのうえで、岸大臣は「弾道ミサイルのたび重なる発射を含めて、一連の北朝鮮の行動は、わが国や地域、国際社会の平和と安定を脅かすもので、断じて容認できない」と述べ、重ねて非難するとともに、引き続き、警戒監視に万全を期す考えを強調しました。