経済危機のスリランカ 大統領が新首相指名も混乱収束見えず

経済危機に陥っているスリランカでは、政府への批判が高まる中、ラジャパクサ大統領が新たな首相を指名しました。
ラジャパクサ大統領は権限の一部を新たな政権に委ねる意向を示していますが、大統領の辞任を求める声は根強く政治や経済の混乱が収まる見通しはたっていません。

深刻な経済危機に陥っているスリランカでは、政府に対する市民の抗議活動が続いていて、今月9日には政府の支持者との衝突などが起き9人が死亡、およそ300人がけがをしました。

こうした中、ラジャパクサ大統領は12日、今月9日に辞任した兄のマヒンダ・ラジャパクサ前首相に代わる新たな首相に野党のウィクラマシンハ元首相を指名しました。

スリランカでは首相などの人事権をはじめ大統領に権限が集中していますがラジャパクサ大統領は権限の一部を新たな政権に委ねる意向を示しています。

ラジャパクサ大統領としては、みずからへの批判をかわすねらいもあるとみられますが最大都市コロンボでは連日、抗議デモが続いていて、12日、デモに参加した女性は「ラジャパクサ一族は約束したことをやっていない」と話し、大統領の退陣を求めていました。

デモの参加者の間では経済危機に陥ったのは一族による政治の支配が財政赤字を招いたせいだとして大統領の辞任を求める声が根強く政治や経済の混乱が収まる見通しはたっていません。