北京で新型コロナ感染拡大へ警戒強まる 世界遺産の故宮も閉鎖

新型コロナウイルスの感染拡大への警戒が強まる中国の首都 北京では、12日から世界遺産の故宮も閉鎖され、習近平指導部が、感染を徹底して抑え込む「ゼロコロナ」政策の堅持を強調する中、当局は、対策を一段と強化しています。

北京市当局によりますと、市内では11日も40人余りの感染者が確認され、先月22日以降の感染者は、およそ900人に上っています。

当局が感染拡大への警戒を強める中、市内の公園や観光施設は次々に閉鎖されていて、12日からは世界遺産の故宮も閉鎖されました。

ふだんは観光客の多い故宮の入り口は、12日は人の姿はほとんどなく、閑散としていました。

北京市内では、感染者が確認された地区などを中心に、地下鉄の駅の封鎖や、路線バスの運行停止などが相次いでいますが、12日からは一部地域でのタクシーの運行も制限されました。

さらに、商業施設やオフィスビルなどに入る際には、12日以降、48時間以内のPCR検査の陰性証明を提示することが求められるほか、飲食店では、店内での飲食を禁止する措置が継続されています。

中国の「ゼロコロナ」政策をめぐっては、WHO=世界保健機関のテドロス事務局長も「持続可能とは思えない」という考えを示していますが、習近平指導部が、政策の堅持を強調する中、当局は、対策を一段と強化しています。