都内で初 オミクロン株の「組み換え体」ウイルス 6件確認
東京都の研究機関が行った解析で、オミクロン株の「BA.1」と「BA.2」が組み合わさった「組み換え体」のウイルスが6件、確認されました。都内で「組み換え体」が見つかるのは初めてです。
これは、12日に開かれた都のモニタリング会議で報告されました。
それによりますと、都の「健康安全研究センター」が行った遺伝子解析で、ことし3月中旬に採取された2件の検体と、4月上旬の4件の検体から「BA.1」と「BA.2」が組み合わさった「組み換え体」が確認されたということです。
都内で「組み換え体」が見つかるのは、今回が初めてです。
いずれも海外渡航歴など、いわゆる海外リンクはなく、全員が軽症だったということです。
報告した都の「専門家ボード」の座長で、東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は、この6件について「XE」と呼ばれるウイルスとは別の、系統の分類が決定していないタイプだと説明しました。
賀来特任教授は「世界各地からオミクロン株の『BA.1』と『BA.2』の組み換え体が報告されているが、その多くは、感染性や重症度などの変化は明らかになっていない。今後も引き続き、新たな変異株の発生動向を監視していく」と述べました。