国立病院機構の元課長を収賄容疑で逮捕 設備工事受注で便宜

国立病院機構が運営する千葉県内の病院の設備工事をめぐり、随意契約で受注できるよう便宜を図った見返りに、業者からパソコンなどを受け取ったり接待を受けたりしたとして、この病院の元課長が収賄の疑いで警視庁に逮捕されました。

逮捕されたのは、国立病院機構が運営する千葉県四街道市にある下志津病院の元企画課長、安彦昌人容疑者(60)です。

また、千葉県船橋市の電気製品販売会社「小松電器」の社長、松丸隆行容疑者(43)が贈賄の疑いで逮捕されました。

警視庁によりますと、安彦元課長はおととし9月までの1年近くの間に、病院内にある施設の設備工事をめぐり、松丸社長の会社が随意契約で受注できるよう便宜を図った見返りに、ノートパソコンなどおよそ30万円相当の物品を受け取ったり、およそ60万円相当の旅行や飲食の接待を受けたりしたとして、収賄の疑いが持たれています。

国立病院機構をめぐっては、この病院を含む12の病院に勤務していた28人の職員が小松電器から接待を受けるなどしていたとして、ことし3月、懲戒解雇や停職などの処分を受けていました。

元課長は当時、工事の発注や調達の責任者だったということで、警視庁が詳しいいきさつを調べています。

2人の認否については明らかにしていません。

3月に12病院の職員28人の処分を発表

国立病院機構はことし3月、所属する病院の職員らが小松電器から接待を受けたり、他社の取り引きに関する情報を漏らしたりしていたとして、懲戒解雇や停職などの処分にしたと発表していました。

当時、処分を受けたのは、逮捕された元課長が勤務していた下志津病院のほか、国立病院機構の本部や下総精神医療センターなど、12の病院に勤務していた職員合わせて28人です。

機構によりますと、職員らは小松電器から旅行や飲食などの接待を受けたり、他社の取り引きに関する情報を漏らしたりしていたということです。

また、研究費を目的外の経費に充てるため架空の請求書の作成を依頼したり、引っ越しの際に荷物の運送を頼んだりしていた職員もいたということです。

機構は倫理規定に違反するとして、3人を懲戒解雇、16人を停職、2人を減給、7人を戒告や訓告の処分にしました。

また、管理監督責任を怠ったとして46人を停職や戒告などの処分にしています。

捜査関係者によりますと、この46人の中に元課長が含まれていたということです。

去年2月の内部通報がきっかけで発覚したということで、機構は、業者と1対1でのやり取りを許す環境や、病院内での点検の形骸化などが原因だったとして、業者とのやり取りをほかの職員が確実に確認できる体制を整えるなどの再発防止策を取りまとめています。

一方、機構は当時、調査の結果、業者との不正な取引を主導する管理職の存在は確認されなかったと発表していました。