厳しい運営続く地方鉄道の在り方 28道府県知事が国に緊急提言

人口減少などで厳しい運営が続く地方鉄道の在り方を巡って、全国28の道府県の知事が国に対する緊急提言をまとめました。地方鉄道の廃止は住民の生活や地域経済への影響が強く心配されるとして、維持に向けた取り組みを求めています。

緊急提言をまとめたのは全国28の道府県の知事で、全国知事会の会長も務める鳥取県の平井知事や、広島県の湯崎知事らが11日、国土交通省の山田事務次官に書面を手渡しました。

緊急提言では、人口減少や新型コロナウイルスの影響で厳しい運営が続く地方鉄道の在り方をめぐって、国土交通省の検討会が抜本的な見直しも視野に議論を進めていることを踏まえ、「地方ローカル線の廃止や減便は、住民の通勤・通学・通院などの日常生活や、経済活動を支える重要な役割への影響が強く危惧される」と指摘し、鉄道ネットワークの維持に向けた取り組みを求めています。

具体的には、JRの不採算区間のみを切り出して扱わないこと、経営が悪化している場合には国の責任で適切な支援を講じることなどを盛り込みました。

一方で、地域との十分な協議を経て、やむをえずバスなどに転換した場合は、移動手段を持続可能なものとするための支援も要望しています。

緊急提言を行った平井知事は記者団に対し「生活の足の確保は国家的な課題であり、単純な採算性だけで議論するのは納得できない。もっと地元に寄り添った慎重で深い議論を進めるべきだ」と述べました。

また、広島県の湯崎知事は記者団に対し、「公共交通の維持は国民の移動の権利に関わることであり、国としての責任を明確にするべきだ」と述べました。

島根県の丸山知事は、「JRの判断で廃止するのではなく、鉄道の維持が難しいのであれば国が主体となってしっかりと議論するべきだ」と述べました。