米議会下院 ウクライナ支援強化で約400億ドルの追加予算案可決

ウクライナへの兵器の供与や人道支援などを強化するため、アメリカ議会下院は、バイデン大統領が当初求めていた額から70億ドルさらに上乗せしたおよそ400億ドル、日本円にして5兆2000億円の追加の予算案を可決しました。

アメリカの議会下院は10日、長期化が懸念されるロシアの軍事侵攻をめぐって、ウクライナへの支援を強化しようと、およそ400億ドル、日本円にして5兆2000億円の追加の予算案を賛成368、反対57の賛成多数で可決しました。

アメリカ議会は与党・民主党と野党・共和党の対立が深刻で、新型コロナウイルス対策のための費用など、さまざまな法案が成立しない状況が続いていますが、ウクライナへの支援をめぐっては超党派の合意が得られていて、予算案はバイデン大統領が当初求めていた330億ドルからさらに70億ドル上乗せされ、およそ400億ドルとなりました。

予算案には、ウクライナへの兵器の供与やアメリカ軍が提供する兵器の補充、ウクライナ政府への経済支援、それに人道支援などが含まれていて、近く上院でも可決される見通しです。

アメリカ議会は、ことし3月にもウクライナ支援のため、136億ドルの予算案を可決していて、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズは、議会が承認した外国政府への支援としては、少なくとも過去20年間で最大規模だと伝えています。