中仏首脳が電話会談 ウクライナ情勢の平和的解決支持で一致

中国の習近平国家主席とフランスのマクロン大統領が電話で会談し、ウクライナ情勢をめぐって、両首脳は平和的な解決を支持することで一致する一方、習主席はアメリカなどが、ウクライナへの軍事支援を加速させていることについて、「世界にとってより大きな持続的な脅威になる」とけん制しました。

中国の習近平国家主席とフランスのマクロン大統領は10日、電話で会談し、両政府によりますと、両首脳はウクライナ情勢をめぐりロシアとウクライナの話し合いによる平和的な解決を支持することで、一致したということです。

一方で、中国外務省によりますと、習主席はアメリカやNATO=北大西洋条約機構の加盟国などが、ウクライナへの軍事支援を加速させていることについて、「集団的な対立は、世界にとってより大きな持続的な脅威となり、とりわけ警戒が必要だ」と述べたということです。

フランス大統領府によりますと、これに対してマクロン大統領は、ウクライナの市民がロシアの軍事侵攻によって深刻な状況に置かれているとしてウクライナを支持する姿勢を改めて示したということで、両者の立場の違いが浮き彫りになりました。

また、マクロン大統領は、先月、習近平指導部が強制労働の廃止に関するILO=国際労働機関の条約の批准を決めたことを歓迎したうえで、強制労働が行われていると国際的な懸念が強まっている新疆ウイグル自治区についても条約が適用されるべきだと、伝えたということです。