外食チェーン 値上げの動き広がる 原材料などのコスト高止まり

原材料価格や物流費の高騰が続く中、外食チェーンの間で、値上げの動きが一段と広がっています。

ファストフード大手の「ケンタッキーフライドチキン」は、小麦粉や食用油の価格の高騰などを受け、来月からことし7月にかけて、定番商品のチキンの店頭価格を今の税込み250円から260円に値上げするほか、ハンバーガーとポテトなどのセットメニューの価格も引き上げます。

また、回転ずしチェーン最大手の「スシロー」は、ことし10月から1皿当たりの税込みの最低価格を今の110円から120円に引き上げます。

円安や水産資源の減少で食材の調達コストや物流費が高騰していることなどが理由で、これにより、創業以来38年にわたって続けてきた「税抜き1皿100円」の最低価格は終了するとしています。

このほか、カレーチェーンの「CoCo壱番屋」が来月から、ポークカレーやビーフカレーなどの価格を33円、カツなど一部のトッピングの価格を11円から22円、それぞれ引き上げるほか、「餃子の王将」や牛丼チェーンの「松屋」も一部のメニューを今月から値上げすることを決めています。

民間の信用調査会社帝国データバンクによりますと、主な外食企業100社のうち29社が、先月までの1年間にメニューの値上げを行っていて、ウクライナ情勢の緊迫化も背景に原材料などのコストが高止まりする中、外食業界の間で値上げの動きが一段と広がっています。