連休明け 子どもも心配される「五月病」 SOSにどう対応

大型連休が終わり、子どもたちの学校も再開しています。進学や進級など環境の変化による緊張が続いたあとの大型連休明けは、疲れが出て気持ちが不安定になり、登校などがつらくなる、いわゆる「五月病」が心配されます。家庭や学校などで子どもたちの心の変化にどう気づき、支えていけばいいのでしょうか。

心の状態を「晴れ」や「雨」で表してもらい 早期にケア

大阪市では、2年前から市立のすべての小中学校でタブレット端末を使って、子どもたちが自分の心の内を「心の天気」という形で表現してもらう試みを行っています。

大阪 住吉区の中学校です。
「今から心の天気入れて下さい」
朝夕の2回、子どもたちに「晴れ」「曇り」「雨」「雷」の4種類の中から自分の気持ちに一番近いものを選んでもらいます。
「晴れです。朝から、気持ちよく学校に来れたんで」
「曇りです。休み明けでちょっといやだったから」
毎日入力してもらうことで、心の状態がどのように変化しているかも記録されます。

学校によりますと、「曇り」を選ぶ生徒が連休明けには増えるといいます。

大阪市立大和川中学校 福島清文校長
「曇り、曇り、結構曇りが多いですよね。この子は雨ですね。きょうは、雨マークです」
学校では一人ひとりの心の状態を確認して、どんな声かけを行うとよいか、教職員で共有しているといいます。
福島校長は「『心の天気を見たが実際にどう?』と生徒に声をかけると、スムーズに悩みを打ち明けてもらいやすくなり、信頼関係構築にもつながる」と話していました。

連休明け 増加する悩みの相談

子どもや保護者からの相談を受け付けている大阪のNPO「関西こども文化協会」です。
社会福祉士や公認心理師の資格を持つ職員などが、不登校や家庭内の悩みなどについての相談に電話で応じています。

例年、連休明けの今の時期には相談が増加するといいます。

去年、子どもたちから寄せられた相談は、4月は93件でしたが、5月には103件、6月には157件となっていました。
「毎日が楽しくない」
「友達と嫌なことがあった」
中には「死にたい気持ちがある」などと深刻なものも寄せられています。

電話相談では、子どもたちが何に悩み、何に疲れを感じているのか、まずは口に出して話してもらうことが大切だといいます。

そのうえで、子どもたちの悩みに大人たちが耳を傾けているという姿勢を示すことが重要だと指摘しています。
関西こども文化協会の蔦田夏 常務理事は「ぜひ、子どもの意見を聞き取ってください。『あ、そう思っているんだ』『そうしたいんだ』ということを受け止めて、そのためには大人がゆとりを持つことが大事です。大変なことだと思いますけども、ぜひそれをやる必要があると思います」と話していました。

子どもたちが発するサインを見逃さず どう声をかける

関西こども文化協会によりますと、今の時期に子どもたちが発するサインを見逃さずに注意を向けることが大切だということです。
サインはさまざまですが、例えば「元気がない」とか「食欲がない」「イライラしている」「落ちこんでいるように見える」などいった様子が見られれば、まずは声をかけてみてほしいとしています。
その際「何かあった?」と聞くだけではなく、できるだけ具体的に「最近、落ちこんでいるように見えるけど、何があった?」などと、大人たちが子どもたちの様子をちゃんと見ているよ、というメッセージが伝わるように話しかけてみてほしいとしています。
「学校に行きたくない」と子どもが訴えた時には、まずは大人が、その気持ちを受け止めることが大切だということです。
そして、なぜ行きたくないのか、大人と子どもがともに話し合ってほしいとしています。
また、親たちからの相談も大型連休明けから増加傾向にあり、▽去年4月は127件でしたが、▽5月には149件、▽6月には157件と増加し「子どもが学校に行こうとしない」とか「子どもに手を出してしまった」などといった声が寄せられているということです。

親に子どもを気遣う心の余裕がない場合も、誰かに相談することで余裕が生まれ、状況が改善することもあるとして、NPOは気軽に相談を寄せてほしいとしています。

悩みや相談は「24時間子どもSOSダイヤル」で、フリーダイヤルの番号は次のとおりです。
0120-078-310