国の特別天然記念物「トキ」定着に 放鳥など候補地を公募へ

国の特別天然記念物のトキについて、環境省は野生復帰の取り組みを進めている新潟県佐渡市以外でも定着させることを目指し、放鳥を行う候補地を全国から公募することになりました。

トキは、かつて国内の広い範囲で生息していましたが、乱獲などの影響で一時、自然界から姿を消し、佐渡市で人工繁殖と野外への放鳥の取り組みが進められてきました。

その結果、佐渡市での野生の生息数は、去年12月時点で478羽まで回復し、本州でも定着には至っていないものの、飛来する姿が目撃されるようになったということです。

ただ、病気などで予期せずに数が減ることも考えられるため、環境省は佐渡市以外でもトキを定着させることを目指し、放鳥を行う候補地を全国から公募することになりました。

面積が1万5000ヘクタール以上の水田や森林があることや、過去にトキが生息していた実績があることなどを条件に、3か所程度選ぶ予定です。

また、放鳥は行わないものの、飛来したトキが生息できるよう、ねぐらや巣作りの環境整備を進める地域も複数、選ぶ予定です。

環境省は6月末まで応募を受け付け、8月上旬に結果を公表するとしています。

山口環境大臣は、10日の閣議のあとの記者会見で「かつてのように、本州などでもトキが空を飛ぶ姿を見られるよう、多くの応募を期待している」と述べました。

環境省によりますと、放鳥の候補地には、すでに石川県と能登地方の自治体が応募の意向を表明しているということです。