建設アスベスト被害 建材メーカーに賠償求め各地で一斉提訴へ

建設現場で働いていた人たちがアスベストを吸い込み肺の病気などになったとして、複数の建材メーカーに賠償を求める新たな訴えを来月、東京や神奈川など全国各地で一斉に起こすことになりました。

建設現場でのアスベスト被害をめぐっては、元作業員たちによる集団訴訟で国と建材メーカーの賠償責任を認める判決が去年5月に最高裁判所で出され、国とは各地で和解が進められていますが建材メーカー側とは争いが続いています。

また、最高裁判決を踏まえ、裁判を起こしていない被害者などにも給付金を支給する制度が設けられましたが、国が創設した基金に建材メーカーは加わっていません。

こうした状況を受けて、弁護団では改めて責任を明確にしたいとして建材メーカーのみを被告とする新たな集団訴訟を、来月、東京や埼玉、神奈川など少なくとも8か所で一斉に起こすことを決めました。

このうち東京地方裁判所には、これまでの訴訟に加わっていないおよそ80人が訴えを起こす予定で、メーカーの対策が不十分だったため、アスベストを吸い込み肺がんなどになったと主張して1人当たり2600万円の賠償を求めるということです。

東京で訴えを起こす戸根山仁志さん(79)は、「アスベストの危険性を知らないまま働き、肺がんになりました。メーカーからはいまだにきちんとした謝罪がなく憤りを感じます」と話していました。