AIで解析 認知症発症を高精度で予測 富士フイルムなど

脳のMRI画像をAI=人工知能を使って解析することで、認知症の前段階とされる「MCI=軽度認知障害」の人が、その後、認知症を発症するかどうかを高い精度で予測する技術を富士フイルムなどのグループが開発したと発表しました。

この研究は、富士フイルムと国立精神・神経医療研究センターのグループが海外の学術誌で発表しました。

グループは、画像認識の技術を活用し、脳のMRI画像からアルツハイマー病の進行に関わるとされる「海馬」と呼ばれる部位などを識別して、これらの領域を中心にAIに学習させたところ、脳全体を学習させた場合と比べ、病気の進行に関わるよりわずかな脳の萎縮などを捉えることができるようになったということです。

国内外の患者のデータを使って検証したところ、認知症の前段階とされる「MCI」の人の脳の画像から、2年以内にアルツハイマー病を発症するかどうかを80%以上の高い精度で予測できたということです。

グループでは、この技術を応用し、症状が進行する可能性が高い人を対象に治験を行うことで、薬の有効性をより正しく評価できるようにしたいとしています。

富士フイルム画像技術センターの李元中主席研究員は「新薬の治験の成功率を向上させることで、患者の苦しみを減らすことにつなげたい」と話していました。