タリバン 「ヒジャブ」指針を発表 女性の権利制限の動き強める

アフガニスタンのイスラム主義勢力タリバンは、女性が身に着ける「ヒジャブ」を細かく定義し、女性が従わない場合、家族を処罰するという指針を発表しました。タリバンは政権を再び掌握した去年8月以降、女性の権利を制限する動きを強めていて、今後、欧米からの批判がさらに強まることが予想されます。

アフガニスタンのタリバン傘下の勧善懲悪省は7日、イスラム教徒の女性が人前で髪を隠すのに用いるスカーフ、「ヒジャブ」についての指針を発表しました。

それによりますと、女性が身に着ける「ヒジャブ」を体を包むものと定義したうえで、体の一部が見えるような透けた素材は使わず、体の線が出るようなものは着用するべきではないとしています。

そして、特段の理由がないかぎり女性は家にいたほうがよいとしたうえで、家族以外の男性の前では目だけを出し、顔を覆うことを義務づけるとしています。

こうした指針に女性が従わない場合、父親や夫といった家族の男性を3日間拘束するなどの罰を与えるほか、女性が政府機関などで働いている場合、職場から排除するとしています。

タリバンは旧政権時代、女性の権利を厳しく制限し、全身を覆う「ブルカ」の着用を義務づけていました。

再び政権を握った去年8月以降、「ヒジャブ」の着用は求めていましたが、細かく定義し、処罰化するのは異例です。

こうした女性の権利を制限する動きに対し、今後、欧米からの批判がさらに強まることが予想されます。

国連「国際社会との関係さらに緊張させかねない」

UNAMA=国連アフガニスタン支援団は、イスラム主義勢力タリバンが女性が身に着ける「ヒジャブ」について指針を発表したことを受けて7日、声明を出し、「この決定は、タリバンがこれまで国際社会に対して、女性の人権を尊重し、保護すると言ってきたことと矛盾する」と批判しました。

そして、「国際社会は、タリバンが前向きな関係を結ぶ準備が出来ているという合図を出すのを期待してきた」として失望を表明し、「タリバンの決定は国際社会との関係をさらに緊張させかねない」と懸念を示しました。