北朝鮮 弾道ミサイルの可能性のあるもの EEZの外側に落下か

政府は、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたと発表しました。

海上保安庁は「北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射された」という情報があると、防衛省から連絡を受けたと午後2時11分に発表しました。

さらに、海上保安庁は「弾道ミサイルの可能性があるものは、すでに落下したとみられる」という情報があると、防衛省から連絡を受けたと午後2時25分に発表しました。航行中の船舶に対し、今後の情報に注意するよう呼びかけています。

防衛省は北朝鮮から弾道ミサイルの可能性のあるものが発射されたと午後2時15分に発表しました。防衛省は幹部会議を開き、情報収集や現状の分析などを行うことにしています。

防衛省関係者によりますと、弾道ミサイルの可能性があるものはすでに落下したとみられるということです。

政府関係者 EEZの外側に落下か

複数の日本政府の関係者によりますと、北朝鮮から発射された弾道ミサイルの可能性があるものは、日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したとみられるということです。

これまでのところ被害情報なし

北朝鮮から弾道ミサイルの可能性がある飛しょう体が発射されたとみられることを受け、海上保安庁が日本周辺の海域で被害などの確認を進めていますが、これまでのところ日本に関係する船舶への被害の情報は入っていないということです。

政府関係者によりますと、午後2時半すぎの時点で被害に関する情報は入っていないということです。また、岸田総理大臣は総理大臣公邸で担当者から報告を受けるということです。

発射は今月に入り2回目

韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が日本海に向けて飛しょう体を発射したと、明らかにしました。発射は、今月に入り2回目で、アメリカとの同盟関係の強化を掲げる韓国のユン・ソギョル政権の発足を前に核・ミサイル開発を加速させる姿勢を強調する狙いがあるものとみられます。韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が日本海に向けて飛しょう体を発射したときょう午後2時10分ごろ明らかにし、米韓両軍が詳しい分析を進めています。

弾道ミサイルなどの発射 ことしに入って毎月

北朝鮮は、ことしに入って、毎月、弾道ミサイルなどの発射を繰り返していて、3日前の5月4日には、首都ピョンヤン郊外のスナン(順安)付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射しました。
4月25日に行った大規模な軍事パレードでは、ICBM=大陸間弾道ミサイル級の「火星17型」など最新兵器を誇示し、キム・ジョンウン(金正恩)総書記は「核武力を最大限の速度でさらに強化、発展させるための措置を取っていく」と述べました。今月10日には、韓国で、アメリカとの同盟関係の強化を掲げるユン・ソギョル(尹錫悦)氏が大統領に就任し、今月21日には、バイデン大統領との初めての首脳会談が予定されていますこれを前に再び発射に踏み切ることで、核・ミサイル開発を加速させる姿勢を強調し、米韓両国をけん制する狙いがあるとみられます。また、技術の進展を印象づけることで朝鮮労働党のトップに就任して10年となるキム総書記の権威づけとともに国威の発揚を図りたい思惑がありそうです。

政府 緊急参集チームを招集

政府は、総理大臣官邸の危機管理センターに設置している官邸対策室に関係省庁の担当者をメンバーとする緊急参集チームを招集し、情報の収集と被害の確認などにあたっています。

岸田首相 情報収集など指示

北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたことを受けて、岸田総理大臣は、▼情報の収集と分析に全力を挙げ、国民に対し、迅速・的確な情報提供を行うこと、▼航空機や船舶などの安全確認を徹底すること、それに▼不測の事態に備え、万全の態勢をとることを指示しました。

松野官房長官 北朝鮮に外交ルートを通じて抗議

松野官房長官は記者団に対し「詳細は、これから分析する。詳しくはこのあと防衛省が説明する」と述べました。
また、現時点で被害に関する情報は入っていないと説明し、北朝鮮に対して外交ルートを通じて抗議したことを明らかにしました。

米韓会談前に核実験の見方も

韓国の情報機関・国家情報院のトップパク・チウォン院長は7日、通信社、連合ニュースの取材に応じ、各国が警戒を強めている北朝鮮の核実験に関する見解を示しました。

このなかでパク院長は、北朝鮮が核実験を強行する時期について、今月10日のユン・ソギョル次期大統領の就任式と、今月21日に予定されている米韓首脳会談の間に行われる可能性があるという見方を明らかにしました。

その上で核実験に向けた準備とみられる動きが確認されている、北東部プンゲリの実験場にある南側の「3番坑道」について「坑道の規模から、核兵器の小型化・軽量化のための実験しか可能でないところだ」と指摘しています。

そして北朝鮮が核兵器を小型化・軽量化すれば、短距離のミサイルに核弾頭を搭載できるようになるとした上で「韓国と日本にとって脅威になり得る」と述べて、北朝鮮の動向に懸念を示しました。