「戦勝記念日」前にロシア軍の攻撃続く 市民の避難は難航か

ロシア軍は旧ソビエトがナチス・ドイツに勝利したことを祝う「戦勝記念日」を2日後に控え、ウクライナ東部の要衝マリウポリなどで激しい攻撃を続けています。マリウポリの製鉄所に取り残されている市民の避難は難航しているとみられ、避難が進められるかどうかが焦点となっています。

ロシアは、第2次世界大戦で旧ソビエトがナチス・ドイツに勝利した今月9日の「戦勝記念日」を前にウクライナへの軍事侵攻の戦果をアピールしようとしていると見られていて、アメリカ国防総省のカービー報道官は6日、ウクライナ東部では、ロシア軍とウクライナ軍の間で激しい砲撃戦が起きているほか、制空権をめぐる攻防も続いているという認識を示しました。

このうち、東部の要衝マリウポリでは、ロシア軍が包囲するアゾフスターリ製鉄所に取り残されている市民が数百人にのぼっているとみられていますが、ロシア側が5日から7日までの3日間、一時的に戦闘を停止し、避難のための「人道回廊」を設置すると発表したことを受け、避難が進められています。

しかし、製鉄所からの市民の避難状況について、ウクライナのベレシチュク副首相は6日、SNSへの投稿で女性や子どもなど50人を避難させたとしたもののロシア軍が避難を妨害し、避難に時間がかかったと批判しています。

さらに、製鉄所を拠点としているウクライナの「アゾフ大隊」も6日、SNSに「市民を避難させるための車をロシア軍が攻撃し、兵士1人が死亡し、6人がけがをした」と投稿するなど、避難は難航しているとみられています。

ロシア側が避難のための攻撃の停止期間を7日までとする中、取り残された市民の避難を進められるかどうかが焦点となっています。
こうした中、ウクライナへの新たな軍事支援が6日、相次いで発表されました。

アメリカのバイデン政権はりゅう弾砲の砲弾や移動式レーダーシステムの供与など日本円でおよそ195億円相当の追加の支援を発表したほか、ドイツも遠距離からの砲撃が可能な自走式のりゅう弾砲7両を供与すると明らかにしました。

また、G7=主要7か国もロシアの「戦勝記念日」を前に日本時間の9日午前0時から首脳がオンラインの会合を開き、ウクライナ情勢について協議することになりました。

ゼレンスキー大統領も参加する予定で、ウクライナへの支援やロシアへのさらなる制裁などについて協議しロシアへの圧力の強化を打ち出すものとみられます。