米国防総省 “ウクライナにロシア軍幹部の位置情報 提供せず”

アメリカ国防総省のカービー報道官は5日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について、ウクライナ側に軍事的な情報提供を行っているものの、ロシア軍の幹部の位置情報は提供していないと述べました。

ウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、ロシア軍では将校を含む複数の幹部が戦死したと伝えられていて、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは4日、政府高官の話として、アメリカがロシア軍の司令部などの位置情報をウクライナ側に提供し、攻撃を支援していると報じました。

これについてカービー報道官は記者会見で「アメリカはウクライナが自国を守るのを支援するため、戦場の情報を提供している」と述べて、軍事的な情報提供を行っていることを認めました。

一方で「われわれは、ロシア軍の幹部の位置情報を提供したり、標的の決定に参加したりはしない。ウクライナは、われわれやほかのパートナーからの情報に彼ら自身が集めた情報を組み合わせて、自分たちで決め、行動している」と述べました。

ロシアは欧米各国によるウクライナ側への支援に批判を強めていて、今回の発言はロシアを過度に刺激しないようにするねらいがあるとみられます。