統合失調症 “原因の1つは自身の抗体が関わっている可能性”

統合失調症を発症する原因の1つとして、自身の抗体が関わっている可能性があることをマウスを使った実験でつきとめたと東京医科歯科大学のグループが発表しました。

この研究成果は、東京医科歯科大学の塩飽裕紀 助教などのグループが発表しました。

統合失調症は、幻覚や妄想などの症状が出る病気で、およそ100人に1人が発症するとされます。

グループでは、統合失調症の患者220人余りを対象に血液などを詳しく調べたところ、およそ5%の患者に脳の神経細胞のシナプスにある「NCAM1」と呼ばれるたんぱく質に対する抗体が見つかり、この抗体が脳の情報伝達を妨げている可能性があることをつきとめました。

さらに、この抗体をマウスに投与すると脳のシナプスが減少したり、大きな音に過敏に反応したりするなど統合失調症のような症状が出ることを確認したということです。

グループによりますと、統合失調症の発症にはさまざまな仕組みが関わっているとみられるものの、一部の患者では、この抗体が原因の1つとなっている可能性があるとしています。

塩飽 助教は「抗体によって統合失調症を発症する可能性はこれまで知られておらず、今後、病態の解明や新たな治療戦略の創出につながると期待している」と話していました。