NY原油市場 先物価格一時111ドル台まで上昇 増産見送り受け

5日のニューヨーク原油市場では、主な産油国が追加の増産を見送ったことなどを背景に、国際的な原油の先物価格が一時、1バレル=111ドル台をつけてことし3月下旬以来の高値まで上昇しました。

5日のニューヨーク原油市場では、原油価格の国際的な指標となるWTIの先物価格が一時、1バレル=111ドル台をつけてことし3月下旬以来の高値まで上昇しました。

OPEC=石油輸出国機構とロシアなどの主な産油国がこの日、開いた会合で来月の追加増産を見送ったことや、4日にEU=ヨーロッパ連合がロシアへの追加の制裁として年内に石油の輸入を禁止する方針を発表したことを受けて、今後の供給に懸念が出たためです。

また、ニューヨークの天然ガスの市場では指標となる先物価格が一時、2008年8月以来13年9か月ぶりの高値まで上昇しました。

市場関係者は「今後、ロシアからの原油の供給が滞るとの見方が根強い中、主な産油国の決定を受けてコロナ禍で落ち込んだ原油の生産量が今後も大きくは増えないとの観測が出ている」と話しています。