中国 上海 一日の感染確認5000人下回るも厳しい外出制限続く

新型コロナウイルスの感染拡大で厳しい外出制限が続く中国の上海では3日、一日の感染者数が5000人を下回りました。5000人を下回るのはことし3月末以来ですが、当局は状況は依然厳しいとして外出制限を続けています。

上海市当局は3日、一日の新型コロナウイルスの感染者について無症状の人が4722人で、症状がある人も260人確認されたと明らかにしました。

このうち症状がある人の数は、当初は無症状だったものの、その後、症状が出た人も含まれていて、これを差し引くと、新たな感染者は合わせて4831人でした。

感染者数は減少傾向が続いていて、5000人を下回るのはことし3月31日以来です。

ただ、当局は、状況は依然厳しいとして、市内各地で外出制限を続けていて、2週間、感染者が確認されず、制限を緩和する対象となった地区でも住宅の敷地内から出られないところがあるなど、多くの人が不自由な生活を強いられています。

こうした中、中国メディアによりますと、今月1日、市内の高齢者施設の入所者が、生存していたにもかかわらず死亡したとして遺体を収容する袋に入れられ、誤って葬儀場に搬送されそうになる問題が起きました。

葬儀場の業者が気付いて病院に搬送されましたが、SNS上では批判が相次ぎ、施設の院長や当局の幹部など4人が免職処分となったということで、現地の混乱ぶりが改めて浮き彫りとなっています。

北京 新型コロナ感染対策を強化

中国ではメーデーに合わせた連休が4日で終わりますが、首都 北京の当局は新型コロナウイルスの感染拡大への警戒を強めています。

北京市当局によりますと、市内で感染者が増え始めた先月22日以降、累計の感染者数は450人を超え、連休中は無症状の人も含め、一日当たり50人前後の感染が確認されています。

当局は大規模なPCR検査を継続するとともに、連休中は公共の場所に入る際に48時間以内の陰性証明の提示を求める措置をとり、ショッピングセンターなどの人出は大幅に減っています。

さらに、4日からは地下鉄の一部の駅で入り口を封鎖したり、バスの運行を一部停止するなど感染対策を強化しています。

中国で連休が明ける5日以降も、公共の場所への出入りや地下鉄、バスの利用には7日以内に受けたPCR検査の陰性証明が必要になるということです。

また、北京市内の小中学校や幼稚園などは今月11日までは授業を対面ではなくオンラインに切り替えたうえで、今後の対応は感染状況をみて決めるとしています。