熱海 土石流から10か月 犠牲者悼み黙とう 行方不明の人を捜索

静岡県熱海市で大規模な土石流が発生してから、3日で10か月です。土砂が流れ下った現場近くでは、被災者が犠牲者を悼んで黙とうをささげました。

去年7月3日、熱海市伊豆山地区で発生した大規模な土石流の被害では、これまでに災害関連死も含めて27人が亡くなり、いまも太田和子さんの行方が分かっていません。

発生から10か月となる3日、被災者や地元の住民合わせて6人が被災現場近くに集まり、消防に最初の通報があった午前10時半ごろに、静かに手を合わせて黙とうをささげました。

犠牲者の遺族や被災者でつくる「被害者の会」の副会長、太田滋さん(65)は「太田和子さんのご家族はいまだ気持ちの整理がつかないと思うので、早く何らかの手がかりが見つかってほしいです」と述べました。

太田さんは土石流で住宅が全壊し、今は神奈川県湯河原町のアパートで暮らしていて「警戒区域がいつになったら解除され、地域から離れた人がふるさとに戻れるのか、まだ先が見えません」と話していました。

そのうえで、遺族や被災者など合わせて84人が、盛り土を造成した不動産会社の元代表や今の土地所有者などに対して、57億円余りの賠償を求めている裁判が、今月18日から始まることについては「裁判を通して、盛り土に関わった人たちが包み隠さず話して、責任を取ってほしい」と話していました。

また3日は、土砂が流れ込んだ伊豆山港やその周辺で、警察がおよそ90人態勢で太田和子さんの捜索を行っています。

現場に向かって黙とうをささげたあと、先端に小型のカメラのついた「ファイバースコープ」で波消しブロックの隙間を確認したり、潜水士6人が海の中に入って海底を入念に捜したりしていました。