オミクロン株 BA.2に新たな変異 感染力など影響は不明

現在主流となっている新型コロナウイルスのオミクロン株に、これまで見られなかった変異が加わったウイルスを国内で初めて検出したと東京医科歯科大学のグループが発表しました。新たな変異は、去年夏に広がったデルタ株で変異が見られた場所にみられるということで、感染力が高まっているかどうかなど、詳しく調べるとしています。

東京医科歯科大学の武内寛明准教授などのグループは、先月中旬までのおよそ3か月間に大学の病院のコロナ患者116人から検出されたウイルスの遺伝子を解析しました。

その結果、先月中旬、患者2人からオミクロン株のうち、現在主流になっている「BA.2」に、新たな変異が加わったウイルスを検出したということです。

新たな変異は、デルタ株と同様、細胞に感染する際の足がかりとなるスパイクたんぱく質の「L452」という場所で起きていましたが、感染力が高まっているかどうかなどは分かっておらず、今後詳しく調べるとしています。

また、ウイルスが検出された2人の症状は軽く、海外渡航歴がなかったことや遺伝子の特徴から、ウイルスは日本国内で変異したとみられるということです。

同様の変異があるウイルスはイギリスなどでも確認され、増加傾向にあるということで、武内准教授は「感染力が高い可能性は考えられる。これまでと同様、感染対策を続ける必要がある」と話しています。