3年ぶり制限なしの大型連休 人の移動は感染拡大前の8割近くに

3年ぶりに行動制限がないことしの大型連休、都道府県をまたぐ人の移動はこれまでと比べてどう変化したのか。

1日までの3日間についてビッグデータを分析したところ、去年の大型連休より3割増え、新型コロナウイルスの感染拡大前の76%にまで戻ったことがわかりました。

NHKはNTTドコモが携帯電話の基地局からプライバシーを保護した形で集めたデータを使い、1日までの3日間、都道府県をまたいで移動した人の数を分析しました。(15歳から79歳。午後3時台の人数の平均をもとに割合で比較)

その結果、都道府県をまたいで移動した人は、全国平均で東京や大阪など4都府県に緊急事態宣言が出されていた去年の大型連休より30%増えました。

そして、新型コロナウイルスの感染が拡大する前の3年前、2019年の大型連休と比べると76%まで戻ったことが分かりました。

東京からの移動は?

東京都からほかの道府県への移動は去年より21%増え、3年前の79%まで戻っていました。

3年前との比較を移動先の道府県別に見ますと
▽沖縄県は100%と感染拡大前の水準に戻りました。

続いて
▽神奈川県と埼玉県がそれぞれ91%
▽千葉県が86%
▽大阪府が85%
▽京都府が84%
▽愛知県が83%
▽北海道が80%などとなりました。

首都圏各地など、ふだんから往来の多い府県に加え、沖縄や京都、北海道といった観光客の多い地域への移動も8割以上となっています。

大阪からの移動は?

大阪府からの移動は、去年より40%増え、3年前の75%まで戻っていました。

3年前との比較を移動先の都道府県別に見ますと
▽沖縄県が99%と東京からと同様、感染拡大前の水準に戻りました。

次いで
▽東京都が96%
▽茨城県と神奈川県がそれぞれ88%
▽千葉県が85%
▽愛知県、京都府、埼玉県、それに兵庫県が83%などとなりました。

人が戻ってきたのはどこ?

では、より「人が戻ってきた」都道府県はどこだったのか。

ほかの地域から訪れた人の数を感染拡大前と比べると
▽埼玉県と神奈川県が88%
▽東京都が87%と、首都圏が上位を占めました。

続いて
▽愛知県が84%
▽沖縄県と京都府、それに大阪府が83%
▽千葉県が82%
▽福岡県が78%
▽兵庫県が77%
▽奈良県、北海道、それに滋賀県が76%などとなりました。

東京、大阪、愛知といった大都市圏とその周辺、さらに観光地として人気の地域が上位を占めました。

一方、感染拡大前と比べた訪れる人の割合が低かった順に見ると
▽秋田県が57%
▽青森県が58%
▽岩手県が59%
▽長崎県、福井県、それに鹿児島県が60%などとなりました。

去年より大きく増え、感染拡大前の8割近くまで戻った人の移動ですが、その中心は大都市圏や人気の観光地で、地域による差も見られる結果となっています。