韓国の国会 検察の捜査権 大幅に縮小させる関連法案を可決

韓国の国会は30日、検察の捜査権を大幅に縮小させる関連法案を可決しました。
韓国メディアは与党が来月退任するムン・ジェイン(文在寅)大統領に捜査が及ばないよう法改正を急いだのではないかと指摘しています。

韓国では、革新系与党「共に民主党」が目指してきた検察の改革で柱となる、検察の捜査権を大幅に縮小させるための関連法案が今週、国会に提出されました。

このうち検察が直接捜査できる事件を汚職事件など一部に限定するなどとした検察庁法の改正案について、30日の本会議で採決が行われ、保守系最大野党「国民の力」が議場の外で抗議する中、与党などの賛成多数で可決されました。

もう1つの法案も来月3日に可決され、ムン・ジェイン大統領が来月9日の退任を前に閣議を開いて公布すると見られています。

採決を受けて韓国の最高検察庁は声明を出し、「国民の生命などに直接影響する重要な法案がまともな議論が一度もないまま通過した」などとして、遺憾の意を示しました。

韓国ではイ・ミョンバク(李明博)元大統領やパク・クネ(朴槿恵)前大統領が検察の捜査によって逮捕・起訴されてきました。

このため韓国メディアは、ムン大統領の退任後に検察の捜査が及ばないよう、与党が法改正を急いだのではないかと指摘しています。

有力紙の朝鮮日報は30日の社説で、ムン政権をめぐる疑惑に関する検察の捜査が法改正によって終了するとしたうえで「ムン大統領が最後に公布する法律は退任後の自身の身を守るためのものだ」と批判しています。