福島第一原発の処理水放出に向け 周辺海域の調査強化 東京電力

東京電力は、福島第一原子力発電所の周辺海域で実施している海水などの調査について、4月から地点や頻度を増やすなど強化しました。
福島第一原発にたまる処理水を海に流す計画に向けて、放出後の影響を把握できるよう周辺海域の現状をデータとして蓄積したい考えです。

福島第一原発で増え続けるトリチウムなどの放射性物質を含む処理水について政府は、基準を下回る濃度に薄めたうえで、来年春ごろから海に流す方針を示し、東京電力が放出に向けた計画を進めています。

計画では、原発の沖合およそ1キロから海に流す予定ですが東京電力はこれに先立って4月20日から、原発の周辺海域で実施している海水や魚類などの調査を強化しました。

具体的には、測定地点を今の69か所から108か所に増やすとともに、海水や魚類に含まれるトリチウムを測定する回数を最も多い地点で2倍にするなど頻度を高めたということです。

東京電力は、現在のデータを蓄積することで、計画どおり処理水を海に流したあとと比較し、影響を把握したい考えで、トリチウムなどの濃度が放出前を大きく上回った場合は放出を止めることにしています。

環境省や原子力規制庁なども海域の調査を強化していますが、処理水の海洋放出は漁業者を中心に風評被害を懸念する声が根強く、政府と東京電力が関係者の理解をどう得ていくかが課題です。