韓国 新型コロナ 屋外でのマスク着用義務 来月2日から解除へ

韓国政府は、新型コロナウイルスの感染者が減少傾向にあることなどから、屋外でのマスク着用の義務を来月2日から原則として解除することを決めました。

韓国の保健当局によりますと、新型コロナウイルスの一日当たりの新規感染者は、先月半ばに60万人を超えましたが、28日は5万568人にまで減っています。

こうした中、韓国政府は今月に入って飲食店の時短営業や私的な集まりの人数制限を撤廃するなど規制の緩和を進めていて、29日の対策会議では来月2日から屋外でのマスク着用の義務を原則として解除することを決めました。

その理由について韓国政府は、感染者が減少傾向にあるうえ、同様の措置を取ったほかの国で大きな問題が生じていないなどとしています。

ただ屋外であっても、50人以上が参加する集会や公演などでは今後もマスクの着用が義務づけられるほか、他人との距離を保つことが難しい場合もマスクの着用が推奨されています。

キム・ブギョム(金富謙)首相は「規制の解除によって感染対策に隙ができないように国民の自律と責任が一層求められている」と述べ、引き続き感染対策を怠らないよう呼びかけました。

一方、来月10日に就任するユン・ソギョル(尹錫悦)次期大統領が設置した「政権引き継ぎ委員会」は「時期尚早だ」として憂慮を示すなど、規制の緩和による感染の再拡大を懸念する声も出ています。