知床 観光船遭難 死者は14人に “捜索範囲広げ発見に全力”

北海道・知床半島の沖合で26人が乗った観光船が遭難した事故で28日、周辺海域で新たに男性3人が見つかりましたが死亡が確認されました。海上保安本部や自衛隊はさらに範囲を広げ、ほかの行方不明者や船体の発見に全力を挙げる方針です。

今月23日、乗客・乗員26人を乗せた観光船「KAZU 1」(19トン)が知床半島の沖合で遭難した事故はこれまでに乗客11人の死亡が確認されたほか、28日には観光船の航路から半島を挟んで反対の羅臼町側の沖合で新たに3人が見つかりました。

3人はいずれも成人の男性で、発見された時、意識のない状態でしたがその後、死亡が確認されました。第1管区海上保安本部は観光船の乗客か乗員とみて確認を進めています。

これでこれまでに見つかった14人全員の死亡が確認されたことになります。

海上保安本部は行方不明者の見つかった場所が広範囲に及んでいるため、範囲をさらに広げて捜索に当たっています。

また、まだ見つかっていない観光船は沈没した可能性が高いとみられ、ソナーを使ってより深い海底を探索できる海上保安庁の測量船や自衛隊の掃海艇なども捜索に加わって行方不明者や船体の発見に全力を挙げる方針です。

運航会社社長 きょうも乗客の家族に説明

観光船の遭難事故を受け、運航会社の社長が乗客の家族に対し28日、2度にわたって説明を行ったものの、家族からは安全対策を講じた証拠を示すよう求める声が上がり、29日も社長による説明が行われることになりました。

運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長は28日、午前と午後の2回にわたって乗客の家族に対する説明を行いました。

国土交通省によりますと、この中では
▽事故当日の海上の波や風の変化や
▽その日の社長の詳しい行動など
これまでに家族から求められた内容について説明されたということです。

しかし家族からは去年、船が2回の事故を起こしたあとどのように安全対策を講じていたかなどについて、さらに証拠を示して説明するよう求める声が上がったということです。

このため家族の指摘を踏まえて29日午前、改めて桂田社長が家族への説明を行うことになりました。

現地対策本部の本部長、国土交通省の坂巻健太 大臣官房審議官は「家族の納得がいくまで説明の場を設けていきたい」と話していました。

また午後の説明会には国土交通省の中山副大臣も出席し「事実を知りたいという声が多く聞かれた。ご家族の意見や気持ちを考えながら引き続き救助・捜索を第一に活動を行っていきたい」と述べました。