大型連休の北アルプス 天候急変で一気に冬山に 登山の注意点は

3000メートル級の山々が連なる北アルプス、29日からの大型連休には山の経験を積んだ登山者が多く訪れます。
岐阜県と長野県にまたがる標高2909メートルの西穂高岳は麓から中腹までロープウェイが運行されていることもあり人気の山の一つです。

この時期、稜線は雪に覆われ、山を登る際には多くの注意点があるといいます。山小屋の支配人に聞きました。

標高2367メートル 山小屋付近の状況は

西穂高岳への登山の際に多くの人が利用する山小屋「西穂山荘」です。
標高2367メートル、小屋の周りには2メートルを超える雪が残っています。
28日は朝から快晴のいい天気でした。
雪の上にはテントが張られていて、早くも登山者が訪れています。
標高3026メートルの乗鞍岳もよく見えていました。
こうした景色、全ての人が楽しめるわけではありません。
ここ来るには十分な経験としっかりした装備が必要です。

そうした登山者に、この時期、特にどんなことに気をつけてほしいのか、
山小屋の支配人で気象予報士の粟澤徹さんに聞きました。

変わりやすい天候に注意

まず一番注意するべきは天候の急変だということです。

「この時期は天候が急変することがしばしばあります。
春のような陽気から突然冬に逆戻りするということも珍しくありません。
実はあす(29日)もそんな天気になりそうです。
お昼頃から急に悪くなって標高の高い山では雪になる可能性があります。
山に登る人は注意が必要です」。

山では風速20メートルを超える強い風が吹くこともあり、そういった場合には、体感温度が20度も下がります。そんな中で体がぬれると体が冷えて低体温症になり、最悪の場合、凍死する恐れもあります。

冬山に備えた装備を

「天候が冬のようになるのであれば冬の気象状況に合わせた装備を持つことがとても重要です。
寒くなるのであれば防寒対策、防風対策が必要です」。
こちらは靴につける「アイゼン」です。硬い雪や氷でも滑らないように金属製の爪がついています。
こうした冬の山専用の装備をひとつひとつしっかり準備します。

緊急への備えも

「さらに何かあった時、緊急時に備える装備も必要です。これはツェルトという簡易テントです。緊急時にはこのツェルトを一枚かぶるだけで風を防ぎます。これで命が守られるということも珍しくありません」。

事前の情報収集を

「自分の登る山がどんな気象状況になるのか、また登山道の状況はどうなっているのか、事前にしっかり情報収集をし準備を整えて山に登ることがとても重要だと思います。

私どもの山小屋でもSNS等で情報配信しているのでそういったものを入手して安全な登山に役立てていただきたいと思います」。

途中で引き返す勇気も

条件が悪くなるようなら途中で引き返す勇気も必要です。

登り続けるのか、あるいは引き返すのか、
できるだけ多くの材料を集めて冷静に判断してください。

この大型連休に登山を計画されている方はぜひ準備を万全にして山に登ってください。