コマツ ロシアの工場生産停止も“現時点で事業撤退は考えず”

建設機械大手のコマツは、サプライチェーンの混乱などを理由にロシアにある工場での生産を停止していますが、現時点でロシア事業からの撤退は考えていないことを明らかにしました。

これは、28日開かれた決算会見でコマツの小川啓之社長が明らかにしました。

この中で、小川社長は「ロシアには代理店を含め何千人という従業員がいて、彼らの安全と雇用を守る責任があると思っている」と述べ、現時点でロシア事業からの撤退は考えていないことを明らかにしました。

また、これまで供給してきた製品のメンテナンスを継続する必要があることも理由にあげました。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、コマツはロシアにある工場で油圧ショベルなどを生産していましたが、サプライチェーンが混乱しているなどとして生産を停止しているほかロシアへの製品の出荷も止めています。

会社によりますと、ロシアやその周辺国での昨年度1年間の売り上げは1844億円で、売り上げ全体のおよそ7%を占めているということです。

小川社長は「輸出規制が厳しくなっているので、今後一部の業務の縮小はあるかもしれない。状況に応じて方針を決めていきたい」と述べました。