観光船遭難 元従業員が証言 “条件付き運航 ふだんから実施”

北海道の知床半島沖で起きた観光船の遭難事故で、運航会社の社長が当日は海が荒れるようであれば引き返す「条件付きの運航」だったと27日の記者会見で説明したことについて、元従業員の男性は条件付きの運航はふだんから行われていたと証言しました。

遭難した観光船の運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長は27日、事故後に初めて行った記者会見で、当日の経緯について船長からの「出航可能」という報告を踏まえ海が荒れるようであれば引き返す、条件付きの運航とすることにして出航を決めたと説明しました。

この「条件付き運航」について「知床遊覧船」の元従業員は「うちらの中では通常やっていた。お客さんに『本日は条件付き運航となります。それでもよろしいですか、途中で折り返す場合がありますよ』と伝えていた」と証言しました。

また「前の船長のときは、実際の天気と天気予報をみて、その時に波がなくても『ここで折り返します』といって途中で引き返し、実際に30分後くらいに波が高くなってきた時もあった。こうした判断は船長の役目だった」として、現場の船長に判断が任されていたと証言しました。

「知床遊覧船」は、ほかの観光船会社に比べて運航するコースが長いことから、以前は、ほかの観光船が出港しても運航を見合わせることもあったということです。

また、出航を決めた判断について、社長が「今となれば、間違っていたと思っている」と述べたことについて、元従業員は「もしほかの社も船を出す予定で連絡を取り合っていたら、最初の段階で『きょうはやめよう』という話になっていたかもしれない」と話していました。