バイデン政権 「オリガルヒ」資産没収でロシアへの圧力強化へ

アメリカのバイデン政権は、ロシア軍の侵攻を受けているウクライナへの軍事支援などを強化するため、議会に追加の予算を求める方針で、これに合わせて、すでに制裁を科している「オリガルヒ」と呼ばれる富豪の資産を没収できる新たな権限を認める法案を提出することにしていて、ロシアへの圧力をさらに強めていく考えです。

アメリカのバイデン大統領は28日、ロシア軍の侵攻を受けているウクライナへの軍事支援などを強化するため、議会に追加の予算を認めるよう求める方針です。

これに合わせて、バイデン政権は、すでに制裁を科している「オリガルヒ」と呼ばれる富豪の資産について、アメリカ政府が没収できる新たな権限を認める法案を提出することにしています。

具体的には、アメリカ国内にある「オリガルヒ」の資産を没収するための新たな行政手続きの仕組みを設けることや、ロシアがウクライナに与えた損害を没収した資産で穴埋めできるよう権限を強化するなどとしています。

アメリカは、ことし2月にロシアが軍事侵攻を開始して以降、ウクライナに対し、およそ37億ドル(日本円で4700億円以上)の軍事支援を行っていて、バイデン政権としては追加の軍事支援に加えて、プーチン大統領に近い「オリガルヒ」の資産の没収などの権限を強化することで、ロシアへの圧力をさらに強めていく考えです。