北海道 大樹町 新型ロケット「ZERO」心臓部の性能確認試験

北海道の大樹町で、新型ロケットの開発を進めているベンチャー企業は、ロケットの心臓部にあたる、ポンプの性能を確認する試験を公開しました。

民間ロケットの開発に取り組む大樹町のベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」は、来年度に、新型ロケット「ZERO」の打ち上げを予定しています。

27日は、燃料などを燃焼器に送る「ターボポンプ」と呼ばれる部品の性能を確認する試験が、報道関係者に公開されました。

試験は、ポンプの内部に水を流して行われ、設計時の予測通りに動くことや、燃費に関わる効率性を確認していました。

ターボポンプは、ロケットの心臓部にあたる重要な部品で、会社は、室蘭工業大学と、ポンプ製造の大手メーカー、荏原製作所とともに研究・開発を進めてきました。
インターステラテクノロジズの金井竜一朗さんは、「ターボポンプは、非常に難しい機械なので、自社単独で開発するには時間と労力がかかる。いち早くZEROを市場に投入するうえで、2つの機関には、困難を乗り越える力を貸していただけた」と話していました。

「ZERO」超小型衛星の軌道投入を目指す 世界的にも需要高まる

「ZERO」は、大樹町のベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」が、来年度の打ち上げを目指し、開発を進めている新型ロケットです。

ロケットの全長は25メートル、直径は1.7メートル、重さは33トンです。

会社は、3年前の2019年5月に、民間単独で開発したロケットとしては国内で初めて「MOMO」を宇宙空間に打ち上げることに成功しています。

これまでに打ち上げた「MOMO」は、実験機器や企業の製品などを搭載し、高度100キロの宇宙空間まで到達することができるロケットでした。

一方「ZERO」は、高度500キロまで上昇し、重さ100キロ以下の超小型衛星を軌道に投入することを目指しています。

超小型衛星は、今後、宇宙空間に打ち上げられることで、高速の衛星通信や、宇宙からの地球観測など、さまざまな分野での活用が計画されていて、世界的にも打ち上げの需要が高まっています。

また「ZERO」は、燃料についても、温室効果ガスの排出が比較的少ない、メタンを主成分としたLNG=液化天然ガスを使うことで開発が進められています。

さらに、メタンは、家畜のふん尿から発生するバイオガスに多く含まれることから、会社では、酪農が盛んな北海道で、燃料の地産地消の実現も検討していく方針です。