ウクライナ「昭和天皇とヒトラー」並べたツイッター削除し謝罪

ウクライナ政府の公式とされるツイッターに、昭和天皇とナチス・ドイツの指導者だったヒトラーらの顔写真を並べた動画が投稿され、その後、批判が相次いで写真が削除されていたことがわかりました。

SNS上で批判相次ぐ 写真は削除

動画は、ロシアの全体主義や言論の自由の制限などを批判するもので、今月1日、ウクライナ政府の公式とされるツイッターに投稿されました。

この動画の後半に「ファシズムとナチズムは1945年に敗北した」と指摘する場面があり、昭和天皇の顔写真とともにヒトラーやイタリアの指導者だったムッソリーニの顔写真が並べられていました。これについてSNS上で批判が相次ぎ、写真は削除されました。

動画が投稿されたツイッターでは「友好的な日本の人たちの気分を害するつもりはなかった。間違いをしてしまい、心からおわび申し上げる」と謝罪しています。

また、日本にあるウクライナ大使館はツイッターで「現在、投稿があったアカウントはウクライナ政府と関係がありません」としたうえで「制作者の歴史認識不足と思われます。ご不快に思われた日本の皆さまに深くおわび申し上げます」などと投稿しています。

磯崎官房副長官「不適切で極めて遺憾」

磯崎官房副長官は記者会見で「ヒトラー、ムッソリーニと昭和天皇を同列に扱うことは全く不適切で、極めて遺憾だ。在京ウクライナ大使館とウクライナ大統領府に対し、不適切であり、直ちに削除するよう申し入れを行った。その結果、現在では動画の関連部分は削除されたと認識している」と述べました。

そのうえで「ウクライナ政府側からは外交ルートで謝罪の意が表され、謝罪のツイートも投稿された。わが国としては、こういう状況ではあるが、今後とも困難に直面するウクライナの人々に寄り添った支援を実施していきたい」と述べました。