【詳細】フランス大統領選 現職のマクロン大統領が再選

フランス大統領選挙の投票は日本時間の25日午前3時に締め切られ、現職の中道、マクロン大統領が極右政党のルペン前党首をやぶり、再選を果たしました。

現地メディアの伝え方や候補者の発言などをまとめました。

開票率99%の得票率(日本時間午前8時すぎ)

フランス大統領選挙について、フランス内務省によりますと、25日午前1時すぎ、日本時間午前8時すぎの段階で開票率は99%で、2人の得票率は、
▽現職の中道、マクロン大統領が58.4%、
▽極右政党のルペン前党首が41.6%となっています。

開票率90%の得票率(日本時間午前6時45分)

24日午後11時45分、日本時間25日午前6時45分現在、開票率は90%で、2人の得票率は、
▽現職の中道、マクロン大統領が56.61%、
▽極右政党のルペン前党首が43.39%となっています。

開票率85%の得票率(日本時間午前6時)

24日午後11時、日本時間25日午前6時現在、開票率は85%で、2人の得票率は、
▽現職の中道、マクロン大統領が55.60%、
▽極右政党のルペン前党首が44.40%となっています。

ルペン氏の支持者「心から失望」

ルペン氏の支持者が集まったパリ市内の会場では、マクロン大統領の再選確実という速報が伝えられると、支持者からため息のようなどよめきとブーイングの声が広がりました。

20代の男性は「勝てると信じていたので心から失望しました。マクロン大統領の再選には恥ずかしい思いがするし、この先5年間、フランス社会はさらに厳しい時期を迎える」とこぼれる涙を抑えながら話していました。

また5年前から一貫してルペン氏を応援してきたという年配の男性は「フランスの誇りとアイデンティティーを取り戻せるのは彼女だけだ。5年後は60%の支持を集めることだってできる。フランス初の女性大統領になってもらうように支持し続けたい」と話していました。

40代の女性は「敗北にはがっかりしたが大いに健闘したのではないか。ことし6月の国民議会選挙にむけて弾みがつく内容だと思う。強い野党を結成し、マクロン大統領の政治を打破できるようルペン氏をしっかりもり立てていく」と話していました。

マクロン大統領「すべての国民の大統領」

再選が確実になったマクロン大統領は、パリのエッフェル塔前の広場で支持者を前に演説し、「大多数の国民が、今後5年間、国を率いることを私に託してくれた」と述べ、謝意を示しました。

そして「私はもはや1つの陣営の候補者ではなく、すべての国民の大統領だ。多くの人々が極右勢力に投票する理由となった怒りや意見の違いにも応えていく」と述べ、今回の選挙で一層鮮明になった社会の分断の解消に努める考えを示しました。

また、ウクライナ情勢をめぐって「悲劇が起きている今こそ、フランスが明確に声を上げ、存在感を示さなければならない」と述べ解決に向けて指導力を発揮する考えを示しました。

マクロン大統領の支持者「再選を誇りに思う」

パリのエッフェル塔の前にはマクロン大統領の陣営による特設の会場が設けられ、再選確実が伝えられると集まった大勢の支持者が一斉に大きな歓声を挙げました。

このうち59歳の女性は「再選をとても誇りに思います。マクロン大統領を拒絶する人たちもいますが、ヨーロッパこそがフランスなのです」と話していました。

また33歳の女性は「ウクライナの危機は、民主主義に対する脅威だと感じます。マクロン大統領を通じて、EU=ヨーロッパ連合がウクライナ危機に対する解決策を見いだせることを祈っています」と話していました。

岸田首相「幅広い分野でマクロン大統領と緊密に協力」

マクロン大統領が再選を果たしたことを受け、岸田総理大臣はみずからのツイッターに「マクロン大統領の再選、心からお祝いします。ロシアによるウクライナ侵略はもちろん、インド太平洋地域における協力など幅広い分野でマクロン大統領と緊密に協力していきたい」と投稿しました。

中国 習主席「両国関係を新たな段階へと引き上げていきたい」

中国国営の新華社通信によりますと、習近平国家主席は再選を果たしたマクロン大統領に祝電を送り「過去5年間にわたりわれわれのリーダーシップのもとで中国とフランスの戦略的な協力関係は高いレベルで発展し、世界の平和と安定、繁栄のために貢献してきた」と両国関係の発展を評価しました。

そのうえでウクライナ情勢も念頭に「国際情勢は複雑に変化しており、健全で安定的な両国関係の発展の意義はますます高まっている。マクロン大統領とともに手を携えて両国関係を新たな段階へと引き上げていきたい」としています。

米バイデン大統領「緊密な協力の継続を期待」

アメリカのバイデン大統領はツイッターにマクロン大統領の再選を祝うコメントを投稿しました。この中では「フランスは私たちの最も古い同盟国であり地球規模の課題に対応するための鍵となるパートナーだ。今後もウクライナへの支援や民主主義を守ること、気候変動対策などで緊密な協力の継続を期待している」としています。

ドイツ・ショルツ首相「おめでとう」

ドイツのショルツ首相は、24日、みずからのツイッターに、「おめでとう。親愛なるマクロン大統領。あなたに投票した人々も、きょうヨーロッパとの強い連帯を示した」と書き込み、祝意を示しました。

そのうえで「よい協力関係を続けられることをうれしく思う」として、引き続きドイツとフランスが協力してEU=ヨーロッパ連合で主導的な役割を果たしていく意欲を示しました。

ルペン候補 敗北認めるもマクロン政権に対じ

フランスの大統領選挙の決選投票で現職のマクロン大統領の再選が確実になったと伝えられたことを受けて、極右政党のルペン前党首は支持者の前に姿を現し、敗北を認めたうえで「今回の結果はめざましい勝利だ。フランスの人々を守ろうというわれわれの意志はさらに強まっている。人々はきょう、マクロン氏の強力な対抗勢力になりたいという思いを明確に示した」と述べ、マクロン政権に対し主要な野党として対じしていく姿勢を示しました。

ルペン候補 演説を終えると支持者の間から国歌

ルペン候補がスピーチを終えたのと同時に会場の支持者は誰ともなく国歌 ラ・マルセイエーズを歌い始めました。

EU「激動の時代にフランスは必要」

EU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領は、マクロン大統領の再選が確実になったことを歓迎するとともに「この激動の時代に、私たちは結束したヨーロッパと、より強く、より戦略的なEUに尽力するフランスを必要としています」とツイッターに投稿しました。

また、フォンデアライエン委員長も、「私たちがこれからもしっかり協力していくことを楽しみにしています。フランスとヨーロッパをともに前進させましょう」とツイッターに投稿しました。

イギリス・ジョンソン首相が再選を祝福

イギリスのジョンソン首相は、24日、ツイッターに投稿し、マクロン大統領の再選を祝福しました。

この中で、「フランスは私たちにとって最も近く最も重要な国の一つだ。イギリスとフランス、そして世界にとって重要な課題について、ともに協力し続けていくことを楽しみにしている」として、両国の関係の重要性を強調しました。

ウクライナ大統領「おめでとう、ウクライナの真の友よ」

ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、マクロン大統領の再選が確実になったことを受けて、みずからのツイッターに「おめでとう。ウクライナの真の友よ。フランスの人々のために彼のさらなる活躍を願っている。彼の支援に感謝し、新たな共通の勝利に向けて共に歩んでいると確信している。強く団結したヨーロッパに向けて」とウクライナ語とフランス語で書き込み、祝意を示しました。

マクロン大統領の勝因は?

マクロン大統領が勝利した背景には、新型コロナウイルスやウクライナ情勢への対応が一定の評価を受け、左派や右派の党派を超えて幅広い年齢層から支持を集めたことがあります。

決選投票に向けては今月10日に行われた1回目の投票で敗退した最大野党の右派・共和党や左派・社会党、環境政党の候補が、こぞって極右政党のルペン氏の当選を阻止するためにマクロン大統領の支持を相次いで表明しました。

また、選挙戦の終盤では、ウクライナ情勢の緊張が続く中、ルペン氏がEUと距離を置きロシア寄りの姿勢を示したのに対し、マクロン大統領はヨーロッパの安定にはEUの結束が欠かせないと改めて訴え、幅広い有権者からの支持を集めたものと見られます。

ルペン候補の敗因は?

ルペン候補が敗北した背景には、ウクライナ情勢などを受け、先行きが不透明な中、多くの有権者が安定した国の運営を実績のあるマクロン大統領に期待し、逆にルペン氏に対しては自国の利益を優先し国際協調も乱しかねないという警戒心があったためと、見られます。

再選が確実となったマクロン氏とは

マクロン大統領は44歳。

前回5年前の選挙で、政治の刷新を掲げて中道の政治団体を設立し、史上最年少で当選。右派と左派の2大政党が交互に政権を担ってきたフランスの政治の流れを、大きく変えました。

今回の選挙では、新型コロナウイルスの感染拡大への対応など5年間の実績に加え、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、EU=ヨーロッパ連合が結束して対応することなどを訴え、支持を集めました。

しかし、ウクライナ情勢を受けて燃料価格をはじめとした物価が高騰するなか、生活向上などの対策を訴えたルペン氏が急速に支持を伸ばし、地方の低所得者層の不満の受け皿になったと見られています。

公共放送「フランス2」が伝えた予想得票率

マクロン大統領(現職・中道) 58.2%
ルペン前党首(極右政党)   41.8%

マクロン大統領の支持者たちは…

マクロン大統領の支持者が集まるエッフェル塔近くの広場では、再選確実が伝えられるなか、支持者たちがフランス国旗とEUの旗をふりながらマクロン大統領の登場を待っています。音楽に合わせて踊り出す人の姿も見られています。

ルペン氏の支持者からはブーイングも

日本時間の午前3時に投票が締め切られ、テレビ各社がマクロン大統領リードの情報を伝えると、ルペン候補の陣営では支持者の間からため息とブーイングが広がりました。

マクロン大統領が再選確実(日本時間午前3:00)

24日に行われたフランス大統領選挙の決選投票で、公共放送「フランス2」は、先ほど日本時間の25日午前3時に、現職の中道、マクロン大統領の再選が確実になったと伝えました。

マクロン大統領は、新型コロナウイルスの感染拡大への対応など5年間の実績や、ウクライナ情勢をめぐり、EU=ヨーロッパ連合が結束してロシアへの制裁を強化することなどを訴え、支持を広げていました。

マクロン候補の支持者たちは(日本時間午前2時半すぎ)

投票が締め切られるのを前にマクロン候補の支持者たちはパリ中心部のエッフェル塔の下にあるシャンドマルス広場に集まっています。

ルペン候補の支持者たちは(日本時間午前2時半すぎ)

ルペン候補の支持者たちはパリ近郊のブローニュの森にあるイベントホールに集まっています。多くの場所で投票が締め切られる時間を前に会場の人口密度が一気に高まっています。
フランスの大統領選挙の決選投票は、今月10日に行われた1回目の投票の結果を受けて、前回5年前と同じ
▽現職の中道マクロン大統領と
▽極右政党のルペン前党首との間で争われています。

投票は日本時間の24日午後から行われていて2人の候補もそれぞれ1票を投じました。

現職のマクロン大統領は、ブリジット夫人とともに自宅のある北部のルトゥケの投票所を訪れ、支持者と握手を交わしたり、写真撮影に応じたりしたあと、投票しました。

また、極右政党のルペン前党首は、党の地盤の一つの北部のエナン・ボーモン投票所を訪れ、有権者との写真撮影ににこやかに応じたあと、1票を投じました。

フランス大統領選挙の仕組み

フランスの大統領選挙では、1回目の投票でいずれの候補者も有効投票総数の過半数の票を得られなかった場合、2週間後に上位2人による決選投票が行われる仕組みです。

1965年から行われている今の選挙制度のもとでは、1回目の投票で決着したことはなく、すべて決選投票まで進みました。

1回目の投票で、3位以下の候補に投票した有権者が、決選投票でだれに投票するかによって結果が大きく左右されるため、1回目の投票では2位だった候補が決選投票で逆転して当選したケースもあります。