
ロシア国防省「米政府が挑発行為準備という情報がある」と主張
ロシア国防省は23日、声明を発表し「ロシア軍がウクライナで核兵器や生物兵器、化学兵器などの大量破壊兵器を使用したと非難するために、アメリカ政府が挑発行為を準備しているという情報がある」と主張しました。
声明では「先月から今月にかけて、欧米側の高官はロシアがこうした大量破壊兵器を使う可能性があると挑発的な警告を繰り返している」としています。
またロシア軍が首都キーウや東部ハルキウなどで生物兵器や化学兵器を使うとする計画が準備されているほか、マリウポリのアゾフスターリ製鉄所で大量破壊兵器を使ったとするシナリオも準備されていたなどと主張しています。
そのうえで「ロシアがこうした兵器を使ったと非難することで、政治や経済面で孤立させ、中国やインドといったロシアの友好国にも圧力をかけて、制裁を強制するねらいがある」とアメリカなどを非難しました。
また、アメリカのCIA=中央情報局のバーンズ長官が今月14日「ロシアが核兵器に頼ることによる脅威は軽視できない」と述べたことに対し、「このような兵器の使用を隠すことは不可能だ。CIA長官がこれを理解していないとすれば、プロ意識が欠如しているか、誤解しているかだ」と反論しました。
そして、ウクライナ側のほうこそ大量破壊兵器を使う可能性があると、一方的に主張しました。
欧米側は仮にウクライナで生物兵器や化学兵器が使用された際、ロシア軍が情報をねつ造して「ウクライナ軍が使った」と偽る、いわゆる偽旗作戦を警戒しています。