ミドリガメ“やむをえない場合 殺処分も”周知する方針 環境省

ペットとしても飼われている外来種のいわゆるミドリガメについて、生態系への影響があるとして、販売や自然に放つことを禁止するための法案の審議が衆議院環境委員会で行われ、環境省は法律が成立した場合に備え、飼い主が最後まで責任を持って飼うことを基本としつつ、やむをえない場合は殺処分も必要だとする考えを周知する方針を明らかにしました。

外来種でミドリガメとも呼ばれるミシシッピアカミミガメなどについて、国は飼育は認める一方、販売や輸入、自然に放つことなどを禁止する方針で、必要となる外来生物法の改正案が国会で審議されています。

22日の衆議院環境委員会では、ミシシッピアカミミガメは寿命が長く飼い主が飼えなくなる場合があるとして、法律で自然に放つことなどが禁止された場合、飼い主にどう対応してもらうのかを問う質問が出されました。

これに対し大岡環境副大臣は「できれば最後までの飼育をお願いしたいが、もし、どうしても難しい場合は殺処分、安楽殺をしていただきたい。どういうやり方がいいのかを、ホームページなどにわかりやすく載せて、国民に理解してもらうよう努力していきたい」と述べ、飼い主に求める考え方や処分の方法を周知する方針を明らかにしました。

環境省関係者によりますと処分の具体例として、一般的な駆除の際に用いられる冷凍による方法を示すことも検討しているということです。

動物の処分をめぐっては、外来種が生態系に及ぼす悪影響を懸念する立場と動物愛護の立場とで見解が分かれていて、是非をめぐって議論になることも予想されます。

殺処分 立場により見解異なる

ミシシッピアカミミガメの殺処分については立場によって見解が異なります。

生態系や外来生物に詳しい滋賀県立琵琶湖博物館の中井克樹特別研究員は「野外に捨てられたミシシッピアカミミガメがほかの生き物を食べたり生息場所を奪ったりして、もとからいた生き物たちの命を奪っているということにも思いをはせてほしい。もとからいた生き物たちと影響を及ぼす外来種のどちらを選択するのかということが今問われている」としています。

そのうえで「どうしても飼いきれないという人がいる以上、別の飼い主を探すことはもちろんだが、場合によっては安楽死させるという対応も選択肢として考えていかないといけないと思う」と話しています。

一方、動物愛護の活動を行うNPO法人「動物実験の廃止を求める会」の和崎聖子事務局長は「ミシシッピアカミミガメは人間の都合で生息地から日本に連れてこられただけで何の罪もない。生態系や在来種の保護は大事だが動物1匹1匹の権利を守る活動をしている立場からは、外来生物だからといって命を奪うことが正しいとは思えない」としています。

そのうえで「自分が飼育した以上、最後まで世話をし続け飼えない場合は新しく飼ってくれる人を探すのが責任だと思う。最後まで責任と愛情を持って飼ってほしい」と話しています。