ゼレンスキー大統領 世界銀行とIMFに大規模資金支援要請

ウクライナのゼレンスキー大統領は、世界銀行とIMF=国際通貨基金の会議にオンライン形式で参加し、ロシアの軍事侵攻によって経済的に甚大な被害を受けていると訴え、大規模な資金支援を要請しました。

ワシントンにある世界銀行とIMFは21日、ウクライナへの支援を目的とした会議を開き、シュミハリ首相らウクライナの関係者を対面で招きました。

ゼレンスキー大統領もオンライン形式で参加し、「ロシア軍は鉄道や食料倉庫、石油精製所など生活の基盤となるあらゆるものの破壊を目的としている。この経済的な損失を補填(ほてん)するために毎月70億ドルが必要で、今後のすべての復興には数千億ドルがかかる」と述べ、大規模な支援を要請しました。

これに対して、世界銀行のマルパス総裁は「交通、輸送、電力などインフラの再建が急務だ」と述べたほか、IMFのゲオルギエワ専務理事も「ウクライナ政府が公共サービスを続けられるよう支援する」と回答しました。

世界銀行とIMFはロシアによる軍事侵攻の直後からウクライナへの資金支援を続けていますが、今回の要請を受けて追加の支援を検討することにしています。