日本とニュージーランド首脳会談 ウクライナ危機に連携で一致

岸田総理大臣は、日本を訪れているニュージーランドのアーダーン首相と会談し、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を強く非難し、両国が連携しきぜんとした対応を続けることで一致しました。

岸田総理大臣と、ニュージーランドのアーダーン首相との会談は、21日夜、総理大臣官邸で行われました。

この中で岸田総理大臣は「日本とニュージーランドは基本的価値を共有する重要なパートナーだ。国際社会ではロシアによるウクライナ侵略によって国際秩序が揺らいでおり、ニュージーランドとも緊密に連携しながらきぜんと対応したい」と述べました。
これに対しアーダーン首相は「ウクライナの危機に対しては日本とニュージーランドが協力し責任を持って行動しなくてはならない。ウクライナ国民への支持を今後も持続させ、ロシアによる経済的、政治的侵略に対し強く対抗しなくてはならない」と応じました。

そして両首脳は、ロシアの軍事侵攻を強く非難し、両国が連携しきぜんとした対応を続けることで一致しました。

さらに、力による一方的な現状変更の試みは決して許されないとして、海洋進出を強める中国も念頭にこうした試みに強く反対し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて協力することを確認しました。

また、安全保障分野での協力を拡大するため機密情報の保護に関する協定の締結に向けた交渉を正式に開始することで一致しました。
一方、経済分野では、脱炭素化や宇宙などの分野で協力を推進するほか、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の高い水準のルールを維持することで一致しました。

そして、ニュージーランドが来月2日から新型コロナウイルスの水際対策を緩和して日本などからの観光客を受け入れることを踏まえ、人的交流を再び活性化させることも確認しました。