5歳未満が接種できる新型コロナワクチン 今月から臨床試験へ

熊本県のワクチンメーカー、KMバイオロジクスは、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、5歳未満の子どもが接種できるワクチンの臨床試験を今月から始めると発表しました。

これはKMバイオロジクスなどが20日、会見を開いて発表しました。

会社ではインフルエンザのワクチンなどで使われている、不活化ワクチンというタイプの新型コロナのワクチンの開発を進め、18歳以上を対象に臨床試験を行っています。

このワクチンについて会社は、生後6か月から18歳未満を対象にした、新たな臨床試験の計画を公表しました。

対象となるのは、この年齢層の合わせて600人で、今月中にも始める予定だということで、効果や安全性に加えて、適切な接種の回数なども確認するということです。

そのうえで会社では、ことし秋から年内にも、生後6か月以上の子どもが接種できるワクチンとして、国への承認申請を目指したいとしています。

現在、国内で使われている新型コロナのワクチンは、接種の対象が5歳以上となっています。

一方、18歳以上の臨床試験については、少なくとも40歳以下では、抗体の値が十分に上昇するという中間段階のデータが出ているということで、近く、最終的な臨床試験に進むということです。

会見でKMバイオロジクスの永里敏秋社長は「6か月以上5歳未満の子どもに接種できるワクチンはまだないので、1日でも早く世に出していきたい」と述べました。