デジタル家電 昨年度国内出荷額 2年ぶり減少 巣ごもり需要一巡

テレビやオーディオなど、デジタル家電の昨年度の国内出荷額は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要が一巡したことから、前の年度を5%余り下回り、2年ぶりに減少しました。

JEITA=電子情報技術産業協会によりますと、デジタル家電の昨年度の国内出荷額は1兆2887億円となり、前の年度を5.5%下回り、2年ぶりに減少しました。

昨年度のはじめは、新型コロナの感染拡大に伴う巣ごもり需要やテレワークの導入に伴って、多くの製品の出荷額が前の年を上回って推移しましたが、去年7月以降は、こうした需要が一巡した反動で、前年を下回る状況が続きました。

製品別では
▽テレビやレコーダーなどの「映像機器」が7.7%減って6184億円
▽カーナビなど「自動車関連の機器」は3%減って5968億円
▽スピーカーなどの「オーディオ関連機器」は6.2%減って735億円でした。

ただ、薄型テレビは、10年前の地上テレビ放送の完全デジタル化に伴って、購入された商品の買い替えが進んだことから、出荷台数では525万台と、2年連続で500万台を超え、依然、高い水準が続いています。

JEITAは「テレビの買い替え需要が底堅く全体を下支えしたが、その需要も次第に弱まるとみられる。足元では半導体不足による自動車の減産が、カーナビなどの出荷を押し下げていて、今後は自動車の生産が正常化するかどうかが注目される」と話しています。