PCR検査などの精度 おおむね良好 1200の検査施設を調査 厚労省

新型コロナウイルスのPCR検査などが正しく行われているかについて、厚生労働省が、全国のおよそ1200の検査施設を調査したところ、全体としては良好だったとする調査結果をまとめました。

この調査は、厚生労働省が、東海大学などのグループに委託して行ったもので、新型コロナのPCR検査などを行っている病院や診療所、それに衛生検査所など、全国1191施設が参加しました。

調査では、ウイルスの濃度などを変え、中身が分からないようにした6種類のサンプルを各施設に送り、PCR検査などで正しく判定できたかどうかなどを調べました。

その結果、正答率は、サンプルごとの平均で93%から99.4%と、全体としては良好だったということです。

ただ、検査精度を保つために国が作成を求めている検査手順などを定めた「測定標準作業書」については、衛生検査所の8割以上が作成していたのに対し、病院では65.0%、診療所では24.4%と、医療機関で低い傾向があったということです。

調査した東海大学の名誉教授で、新渡戸文化短期大学の宮地勇人副学長は「医療機関は診療で忙しいと思うが、検査のミスを防ぐため、標準作業書の作成、検査スタッフの教育などを徹底してほしい」と話していました。