韓国 政権交代を前に“検察の捜査権めぐる法改正”で混乱続く

韓国では来月の政権交代を前に、今の与党が、検察の捜査権のほぼすべてを警察に移管するための法改正を目指していることをめぐって、検察トップの検事総長が抗議のために辞意を表明したのに対して、大統領みずから事態の収拾に乗り出すなど混乱が続いています。

韓国の革新系与党「共に民主党」は先週、検察の捜査権のほぼすべてを警察に移管することを盛り込んだ、検察庁法などの改正案を国会に提出しました。

これに対して、検察トップのキム・オス(金※洙)検事総長は、法改正は憲法に反すると激しく反発して17日、抗議のために辞意を表明し、18日、ムン・ジェイン(文在寅)大統領と面会して法改正への懸念を直接伝えました。

韓国大統領府によりますと、ムン大統領は、キム検事総長に引き続き任務に当たるよう求めた一方、「検察改革は国民のためのものでなければならない」として、与党などに十分な議論を重ねるよう促しました。

韓国では、これまで、検察が強い権限を行使して歴代の大統領を逮捕・起訴していて、ユン・ソギョル(尹錫悦)次期大統領も、検事時代にパク・クネ(朴槿恵)前大統領の捜査で指揮を執りました。

このため、政権交代を前にした与党の動きは、ムン大統領に対する捜査を封じ込めるねらいがあるのではないかという見方も出ていますが、ムン政権を支持する革新系のメディアからも、法改正は慎重に進めるべきだという意見が出ています。

※キム・オス検事総長の2つ目の漢字はさんずいに吾。